1年ぶりにイタリアに行ってきました。行く度にもうしばらく来ないかなと思うのですが、イタリアには何かと縁があるようです。

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今回の目的はミラノで高級シーツの商談と、ウーディネのFar East Film Festivalで企画の売り込みと、『見栄を張る』が上映されたヴィチェンツァのWorking Title Film Festival参加です。 

色々とありましたが、大雑把に言うと、イタリアは飯が旨い、人間が陽気、そして女の子が可愛いという事です(笑)

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しかしこの旅で一番心に残ったのは、Working Title Film Festivalで受賞した事よりも、ウーディネでフランスのセールスエージェント兼プロデューサーに「お前の持ってくる企画は予算が小さすぎる」と言われた事でした。

そのプロデューサーと会うのは2回目ですが、準備した資料に自己紹介として「大阪のマイクロバジェットプロデューサー」と書いたのですが、今度会う時にこんな事書いてたらもうお前とは会わないと言われました… 欲がなさ過ぎるそうです。こんな低レベルな奴と会う時間がもったいないという感じがヒシヒシと伝わってきて、ミーティングの後半はほぼ沈黙で彼は忙しそうにメールを見ていました。

彼はカンヌやベルリンに毎年作品を送り込んでいるフランスでもトップクラスのセールスエージェントなのですが、製作費としては低予算だとしても1億円前後をイメージしています。一方、僕の企画は爪を伸ばして1千万円前後を想定しています。 

このギャップが大きい!

ヨーロッパではカンヌを目指すような作品は政府の助成金をもらって、1億円とかの製作費にしてプロデューサーは製作費から会社をやっていけるだけの最低限のギャラをもらうのが普通のようです。一方、日本のインディペンデント映画は製作費を出来るだけ抑えて、プロデューサーは作品を何とか売って次に繋がるように少しでも儲けようと考えるものだと思います。

と僕は考えているのですが、Far East Film Festivalにパネリストとして呼ばれていたオフィス北野の市山さんに幸運にもお話をお聞きする事が出来ました。 

市山さんも、国際共同制作となると、予算はそれなりに大きくなる。問題はヨーロッパからそれなりの助成金をもらっても、そういった助成金のほとんどはポスプロ等でヨーロッパで消費せねばならず、 残りの日本で消費する大きな予算を集めるのが至難の技であると言っていました。

ヨーロッパはインディペンデントでも大きい予算を期待しているけど、日本はインディペンデントでは大きい予算は現実的ではないという事なのかなと思います。 

そういったヨーロッパと日本のギャップでうまく立ち振る舞っているのは、是枝監督や、河瀬監督や、黒澤監督といったスター監督のみのようですが、やりようによっては他の若手の監督にもまだまだチャンスはあると思います。

では僕たちはどうすればいいかというと、僕なりの考えは、日本の若手の監督やプロデューサーがもっと交流して、いい企画を作る事だと思います。今アジアで一番勢いのあるフィリピン勢は、監督やプロデューサーが積極的に交流して、いい流れを作っている感じがします。

後はやる気だと思います。東南アジアの監督やプロデューサーは現実的にカンヌやオスカーを目指しているし、それなりの努力をしています。日本人の若手はどちらかというと、評論家タイプになりがちで、批評はするけど本気でカンヌやオスカーを目指している人が少ない気がします。

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次は大きな企画考えます!

harakiri films 今井太郎