自主制作映画のノイズリダクション

前回書いた『見栄を張る』のカラーグレーディングが終わり、ノイズリダクションという作業をしているharakiri filmsの今井太郎です。

この作品はパナソニックのAG-DVX200というカメラを使って4Kで撮影したのですが、またまた大きな問題が待っておりました。

撮影した素材にノイズがたくさんあるのです。暗い所や黒い部分にざわざわっとしたノイズがたくさんあるのです!

昼間に外で撮影したり、室内でも外の光がたくさん入っていれば、すごい綺麗な映像になるカメラなのですが、なぜか暗部のノイズが目立つのです。

最初はV-logで撮ってるからノイズが多く見えるだけで、ポスプロでノイズは消えると聞いていたのですが、甘かったです。

下記のリンクからパナソニックの公式動画が見れるのですが、開始30〜40秒位の部屋の中の暗いとこのノイズ多くないですか!?

そして、パナソニックのホームページにV-logで撮影すると暗部のノイズが多いからノイズの除去が大変だよと書いてあるのです!しかし、この記事がホームページに掲載されたのは今年になってからで、撮影していた年末年始にはこんな情報はなかったのです…

http://panasonic.biz/sav/dvx4k/pdf/ag-dvx200_tech_brief_vol6_jp.pdf

ノイズがあまりにも目立つので、実はパナソニックに電話してみました。そしたら返答は、「暗部のノイズですよね。最新のファームウェアで改善されているので試されましたか?」との事。もう既に撮影してしまったものはどうすればいいのか聞いたら、ポスプロの事は分からないので、ポスプロの専門家に聞いてくださいとの回答でした。

ネットで調べても難しすぎて意味がわからず、ポスプロの会社に頼むお金もなく、途方に暮れていたら、またイタリア人のアルドさんが助けてくれました!

Neat Videoというノイズ除去のソフトを見つけてくれて、難しい使い方もすぐに習得して、ノイズが削減される事になったのです。

https://www.neatvideo.com

 

ちなみに下の動画がノイズ除去前と除去後の比較の動画です。YouTubeだと分かり難いのですが、除去前の動画はノイズがざわざわと動いているのが見えますでしょうか?

という事で苦労はしたのですが、カラーグレーディングに加えて、自分たちでノイズリダクションまでできるようになってしまいました。この後、画像をシャープにしてコントラストをいじると、もっと綺麗な動画になります。

せっかく苦労したので、DVX200で撮影してノイズが多くて困ってるって人がいたら、ノイズ除去の仕事も承ります!

自主制作映画のカラーグレーディング

二回目の投稿でいきなりややこしい事を書いてしまいますが、ちょうど今、藤村明世監督の『見栄を張る』のカラーグレーディングの最終チェックを大阪でやっています。

グレーディングという言葉は僕も最近まで知らなかったのですが、大変勉強になった体験を書いてみます。

『見栄を張る』を撮影したのは去年の12月下旬〜今年の1月頭ですが、パナソニックのAG-DVX200という最新の4Kカメラを使用しました。

撮影中に撮影監督の長田勇市さんからはV-logで撮ってるからLUTをあてる必要があるとか色々と教えて頂いたのですが、僕もスタッフも聞いた事のない言葉ばかりでちんぷんかんぷんでよく分からないまま聞き流してしまっていました。

そして次第に、V-log含めてlogという撮影モードはカラーではあるけれど、薄っぺらい色で撮影するモードである事が分かりました。理論は難しいのですが、撮影後のポストプロダクションで、映像の色等の調整を最大限に出来るけど、扱いは難しいプロフェッショナルなモードという事のようです。

その薄っぺらいlogの映像に色をつける作業をカラーグレーディングという言う事を最近知りました。そして撮影後に分かったショッキングな事は、グレーディングをするには安くても1日10万円のスタジオにお願いしなければならず、数日かかるという事です。

そんなお金はなく、色んな人に聞いても1日10万円より安いスタジオはなく、素人が家でできるものでもないという事で、途方に暮れていた時に、救世主が現れました。

僕は映画制作をしつつ、Airbnbというサービスを通して民泊を運営して生計を立てています。詳しくは下記のirodoriさんの記事をご参照ください。

https://irodori2u.co.jp/k00108/

そのAirbnbでうちにたまたま泊まっていたイタリア人のYadeことAldo Andrianiというグラフィックデザイナーにダメ元で聞いてみたところ、何と、グレーディングができると言うのです!

そして彼にDavinc Resolveというソフトを使いグレーディングをやってもらう事になり、何とか映画は完成する事になるのでした。今後Yadeと一緒にグレーディングの仕事もやっていきたいと思いますので、お気軽にお声がけ下さい^^

自主制作映画のブログ始めます

harakiri filmsの今井太郎です。今日からブログを始めます。

去年36歳で10年間続けたサラリーマンを辞めて、自主制作映画プロデューサーになった、経験もない、お金もない、コネもない男がどこまでたどり着けるかというブログにするつもりです。

ブログを始めようと思った動機は不純かもしれませんが、高校の同級生が去年脱サラして今ではブログだけで生活していると聞いたからです。

一方私は、一昨年自分で監督した『無人島』、去年桑水流勇気監督の『山本エリ「復元可能性ゼロ」と化す』、今年は藤村明世監督の『見栄を張る』という映画を製作したのですが、劇場公開やネット配信での集客という壁にぶち当たっています。

ブログでも始めて、アフィリエイトで稼ぎながら、自分たちの作品の宣伝もしたいというのが正直な狙いです。

このブログを読んでいただきたいのは、主に自主制作映画を作っている人ですが、自分たちの作品だけではなく、大阪の自主制作映画を盛り上げるようなブログにしたいと思います。

大阪で自主制作映画を作ってる人のためのブログなんて読む人の絶対数が少なすぎて、儲からないし宣伝にもならないようにも思いますが、かといってせっかくサラリーマン辞めたのにお金のためだけに興味のないことを書くのは面白くないので、まずは自分の好きなことから始めてみます。

このブログは死ぬまで続けてみたいので、皆様、末長くお付き合いよろしくお願いします。