2月25日〜3月3日まで第12回CO2 (Cineastes Organization Osaka) の3作品を上映するCO2東京上映展が渋谷のユーロスペースにて開催されました。今後に活かせるよう備忘録のような感じでブログ書いてみます。

 左から、神原健太朗さん、藤村明世監督、辻凪子さん

左から、神原健太朗さん、藤村明世監督、辻凪子さん

昨年度のCO2助成作品である近藤啓介監督の『食べられる男』、三間旭浩監督の『私は兵器』、藤村明世監督の『見栄を張る』が上映されたのですが、前年度第11回CO2の東京上映展は僕が観に行った時は満席だったので、ある程度はCO2ファンのお客さん来てくれるだろうという楽観的な予想と、もしかしたら誰も来なかったりしてというドキドキ感が入り混じったイベント開始前の気持ちでした。

今回、この上映展を大々的に宣伝する時間とお金はなかったのですし、そもそも映画の宣伝については全く分からないので、限られた人数、時間、お金でどうやってお客さんに来てもらえるかどうかをみんなで考えながら試行錯誤してみました。 

僕がプロデュースした『見栄を張る』に関して念頭に置いていた事は、今回ただ誰でもいいから多くのお客さんに来てもらうのではなく、今後、『見栄を張る』が一般劇場公開につながるようにこの映画を広めてもらえるお客さんに来てもらおう、そして今後の藤村監督の作品につながるように藤村明世ファンを作ろうという次を見据えた作戦です。

『見栄を張る』を観たいっていうお客さんが増えてくれれば、今後劇場公開もしやすいでしょうし、 劇場公開した時にはそのお客さんに来てもらう事を想定して作戦を考えました。そしてそうやって来てくれたお客さんが藤村監督の今後の作品も応援してくれるようお客さんとの長期の関係を築く事が重要なのかなと僕なりに考えています。

こういったイベント上映でお客さんに来てもらうのに、一番有効なのは著名人をトークゲストとして招く事かと思い、誰を呼ぼうかずっと考えていました。しかし著名人に来てもらうお金もコネもなかったという事もありますが、今回は特にゲスト目当てではなく『見栄を張る』を観る事を目的として観に来て欲しいですし、ゲストを呼ぶにしても今後この作品をずっと応援してくれる人にお願いする事が重要だと思い、関係者中心に候補を考える事にしました。

そこでみんなで出した答えが、シンプルに藤村監督と主演の久保陽香さんに 登壇してもらい、司会としてこの作品をずっとフォローして下さっているSKIPシティ国際Dシネマ映画祭の神原健太朗さんをお招きする事でした。

残念ながら久保さんは大事な映画の撮影と重なってしまい来れなかったのですが、1回目の上映にはチョイ役で出演してもらっている辻凪子さんに登壇してもらいました。チョイ役とはいえ出演者が登壇する方がお客さんも喜んで頂けると思いましたし、辻凪子さんも登壇すれば自分の出ている作品を今後応援しやすいだろうと思っての策略です(笑)

『見栄を張る』はCO2助成作品といえど、実質的には超低予算の自主制作映画ですので、誰でも知っているスターが出ている訳ではありません。こういった自主制作映画が好きな人は限られているでしょうし、その中でもこの作品を気に入ってくれる人やそうでもない人に分かれるのが普通です。それでも、『見栄を張る』を前から観たいと思ってくれてたり、観たら気に入ってくれるであろうお客さんはなんとなくの感覚ですが東京に1,000人以上はいるはずだと思います。 

そういったお客さんに確実に情報を届ける事が重要だと思いました。『見栄を張る』観たかったけど上映やってるの知らなかったとか、こういう自主制作映画好きだけど『見栄を張る』という作品の存在を知らなかったとか、せっかくのチャンスを逃す事は極力減らしたい。僕も映画は多く観る方ですが、それでも観たかった作品がいつの間にか上映終わってるって事はよくあります。

また、好き嫌いはあって当然ですが、過大広告であったり間違ったターゲットへの宣伝をして、テイストの合わないお客さんをたくさん呼んでしまい悪い評判を流す事になると、今回の上映には人は入ったとしてもお客さんの信頼を失い今後の活動にマイナスになると思います。

東京都に住んでいる1,400万人の中から1,000人という極わずかなターゲットに確実に情報を届ける最も有効な方法は、答えは分かりませんが、色々と考えてみました。 

ユーロスペースに普段から通ってる映画好きの人々や、藤村監督の周囲の人々は今後も応援してくれる可能性が高いので、ユーロスペースでチラシを配ったり、藤村監督からのSNS発信には藤村監督自身に力を入れてもらいました。よく考えればチラシ配りとSNSは基本中の基本ですが、みんながやってるからといって何も考えずにがむしゃらにやるのと、ちゃんと考えてやるのとではチラシの配り方やSNSの発信の仕方が変わってくると思います。

結果、1回目の上映は日曜のレイトショーにもかかわらず70人近くのお客さんに来て頂き、2回目の上映はなんと144席の劇場が満席になり立ち見もでました。 

 立ち見のお客様には申し訳なかったですが、この光景は嬉しかったです。

立ち見のお客様には申し訳なかったですが、この光景は嬉しかったです。

こういった作戦が実ったのかどうかは分かりませんが、藤村監督の友達がたくさん来ていたのは事実で、藤村監督の頑張りに脱帽です。 

『見栄を張る』は去年の大阪アジアン映画祭とSKIPシティ国際Dシネマ映画祭でも上映されたのですが、その時から次につながる宣伝を心がけてきました。そういった次を見据えた作戦と地道な努力も少しは貢献したと信じたいです。 

『見栄を張る』の次の上映は下記の通り4月の高崎映画祭ですので、東京上映展を見逃した方やもう一度観たいという方は是非この機会にお越しください!

第31回高崎映画祭
「監督たちの現在ー進取果敢な人々ー」 部門 正式出品

『見栄を張る』
監督・脚本:藤村明世
出演:久保陽香/岡田篤哉/似鳥美貴/辰寿広美

上映スケジュール
4/6(木) 11:00〜12:33 @ シネマテークたかさき
4/7(金) 19:00〜20:33 @ 高崎シティギャラリー

高崎映画祭ホームページ
http://takasaki.film.gunma.jp/forward-looking/247/

そして一般劇場公開が早く実現するよう、Twitter(ハッシュタグ #見栄を張る)で皆様のお気持ちを拡散して頂いたり、正直な意見で構いませんのでFilmarks等のレビューサイトにコメントして頂ければありがたいです。

https://filmarks.com/movies/67470

今後とも応援よろしくお願いします!

harakiri films プロデューサー 今井太郎